製品コンセプトは違うけどライバル。DA-06＆NA-11S1

2月末に発売された、LUXMAN DA-06とmarantz NA-11S1。

かたやUSB-DAC、かたやネットワークプレーヤーと製品コンセプトは違いますが、
DSD対応のUSB-B入力を持つという点でライバルといえます。

店頭導入から約2週間。

ご購入の参考になればと、店頭での印象を書きたいと思います。

まずDA-06。

最新のUSB-DACとして、将来も見据えた能力の高さが魅力です。
DSDの入力は2.8MHｚだけでなく、5.6MHｚにも正式対応。
PCM系に関しても、USB入力時に384kHz/32bitに対応と、
当分問題は無い（384kHzは実質、実験段階ですし・・・）といえる内容です。
内蔵のアップコンバーターは、SACDプレーヤーD-06に搭載されているものから変更。
D-06の最高192kHz/24bitから、最高384kHz/32bitの最新型になっています。

付属でドライバーと専用ソフトのCD-ROMが付属しいる、ユーザーフレンドリーさも魅力。
もちろん専用ソフト以外でも再生可能です。

専用ソフトでの再生は、まさしく最新のLUXMANサウンド。
最新プリメインアンプL-507uXにも通ずる、明瞭感と伝統的な豊かさを併せ持ちます。
専用ソフトではDSD再生はDoPとネイティブ両方に対応。
店頭では、ネイティブのほうが動作が安定しており、音質面でも有利な感じがします。

foobar2000による再生では、より広がり間のある再生となりますが、
エネルギー感は専用ソフトに比べると後退します。
ただし、自分好みの再生へ、ソフトを切り替えることで近づけられる
（しかも比較的簡単に･･･）というのは魅力です。


次にmarantz NA-11S1。

国内メーカー初と言って良い、ネットワークプレーヤーNA7004を発売したmarantzとして、
現在求められる機能を全部盛りといった、充実した製品です。

USB-DACとしても高性能で、USB-DACにネットワーク機能がついたともいえる製品です。
この辺りが、LUXMAN DA-06とのお悩みポイントといえるでしょう。

実際、搭載されるD/Aコンバーターチップは兄弟モデルともいえる、
テキサスインスツルメンツ社製のバーブラウン1792A系。
（DA-06がPCM1792A、NA-11S１がDSD1792A）
搭載されているチップの数においては、DA-06（片CH1個の計2個）が多いのですが、
NA-11S1は、アナログ出力段を高速アンプモジュールHDAM、HDAM-SA2を使用し、
贅沢にもディスクリートで構成しています。

LUXMANに対して、DSD再生に関しては、
ユーザーがプレイヤーソフトを自身で用意しなくてはいけないという点はありますが、
すでにネットワークオーディオ、PCオーディオに取り組んでいる方にとっては、
そう大変な事ではないはずです。

NA-11S1のUSB-DACとしての最大の魅力は、
USB入力から流れ込む高周波ノイズに対する対策を、徹底した点です。
デジタルアイソレーターを搭載し、信号系のみならず、グラウンドも完全分離。
ベースとなったSA-11S3から大きく進化したポイントです。
すでに幾つかのメーカーがノイズ対策のために入力段にトランス等を搭載してきましたが、
ここまで徹底した製品は、少なくともこのクラスでは初めてといえるでしょう。

このおかげか、USB入力時のバックグラウンドの静けさはピカイチ。
透明感あふれる空間に、シャープな音像が前後感も明瞭に浮かび上がります。


豊かさや、音色の美しさにこだわり、更なる明瞭さを加えた新世代ラックスサウンドを確立し、
PCオーディオをこれからはじめる人にもやさしい、ユーザーフレンドリーなLUXMAN。
クールで、空間内における定位を重視し、
ネットワーク、PCオーディオのベテランに向けた高機能モデルのmarantz。

ライバルでありながらも独自の世界を提案する製品です。


最後にですが、
4月6日（土）午後2時より、LUXMAN DA-06を使用した試聴会を開催いたします。
ぜひ、最新USB-DACの高い能力とDSD再生の素晴らしさを、ご体感ください。


※最初の投稿時に、D/Aコンバーターのチップの数を誤って掲載いたしました。
　訂正させて頂きました。（2013/03/13）


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