『EPICON(エピコン)』は、DALIの最上位シリーズです。
『EPICON 6』はその中でも、日本のリビングにぴったりのサイズという事もあり、
最も人気のあるサイズのトールボーイ型スピーカーです。
また、『EPICONシリーズ』は、現在のDALIラインナップの技術的源流。
DALIの特徴でもある、リボン型ツィーターとシフトドーム型ツィーターを組み合わせた、
『ハイブリッド・ツィーター・モジュール』を搭載しています。
これにより、スピーカーを正面に向けたセッティングでも、
中抜けの無い明確な定位と、自然な広がりのある空間表現を実現しています。
ウーハーユニットは、ポールピースとトッププレート内周部に、
SMC材(ソフト・マグネティック・コンパウンド)を採用した、内製ユニットを採用しています。
※SMC材採用部(赤い円の中の黒い場所)
SMC材は、砂鉄に絶縁体をコーティングをしたもので、
これを500~600℃でヒートプレスして、ポールピースの形状に成型します。
SMC材は、鉄としての特性を残しながら、電気は通さない為、
ボイスコイル周辺の渦電流を大幅に抑え、動きがスムーズになるそうです。
これにより、ウーハーの高域特性が改善し、歪感を減らす事が可能になりました。
これらの技術は、弟モデルの『RUBICON(ルビコン)シリーズ』や、
最新の『OPTICON(オプティコン)シリーズ』にも採用されています。
S様は、Bowers&Wilkinsの小型スピーカーをお使いでしたが、
よりしなやかで、豊かさを持ったサウンドのスピーカーへの変更したい、とのご相談を受けました。
お部屋のサイズや、お話から、まずはDALIの『RUBICONシリーズ』をご提案。
十分に気に入って頂けたのですが、『EPICONシリーズが、どうしても気になる』との事。
ちょうど、メーカーにデモ機の空きがあり、
店頭で、『RUBICON 6』と『EPICON 6』の聴き比べを行って頂く事となりました。
試聴室に、S様がお使いのアンプの後継機をご用意し、
2つのモデルを同条件でお聴きいただきました。
結果『EPICON 6』のナチュラルな表現が、よりS様のご希望に沿うという事に。
そして最後に、お使い頂いているBowers&Wilkinsの、
上位モデルであり、最新モデルである『805D3』と聴き比べて頂いたうえで、
DALIのサウンド傾向が、今望まれている理想により近いというご判断を頂きました。
現代的な解像度の高さを持ちつつ、モニターサウンドとは違う、しなやかさを持つ点が、
DALIを選ばれる方が多い理由(魅力)と言えるでしょう。
※DALI EPICON 6 RW(ルビーマッカサル仕上げ) トールボーイ型スピーカー
DALIのスピーカーは、美しい仕上げも魅力であり、
選ばれる際にお客様が悩まれる、うれしい問題でもあります。
S様が選ばれた仕上げは、美しい赤い木目のルビーマッカサル仕上げ。
フロントバッフルのピアノ仕上げ同様、突板の上に塗りと研磨工程を各10回施しています。
横方向に貼った突板の上の塗膜の厚みは2mmに達しています。
この厚みも、ナチュラルでクリアーな『EPICONシリーズ』のサウンドに一役買っています。
今までのスピーカーに対して、ウーハー径が大幅にアップした事もあり、
その豊かさに少々驚かれていましたが、徐々に馴染んでいく事で、
よりスムーズでナチュラルなサウンドへと、変化していく事でしょう。
S様は、アンプにmarantzの『PM-11S2』をご使用中ですが、
DALIの音質検討用のアンプの中に、この『PM-11シリーズ』が入っており、
実際の開発時にも使用されているそうです。
DALIをお考えの方は、機会がありましたら、ぜひmarantzとの組合せも試してみてください。
案外、すっきりしたサウンドのアンプとも、
魅力的なサウンドを奏でるのが、DALIの魅力でもります。
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