手頃な価格帯から、上質なレコードプレーヤーを展開する、
オーストリアのPro-ject(プロジェクト)。
1991年設立と、レコードプレーヤーを主体としたメーカーとしては、
大変若いメーカーなのですが(CD登場以後に会社が設立されているのです!!)、
同社の最上位機種に採用されるカーボン製トーンアームは、
英国のLINNなどの、他社高性能レコードプレーヤーにも搭載される一流品として有名です。
そんなPro-jectが、設置場所の問題からの解放をねらって展開する、
コンパクトなサイズの高性能シリーズが、
『Box Component(ボックスコンポーネント)シリーズ』です。
プリメインアンプ、FMチューナー、CDプレーヤーにUSB-DAC、セパレートアンプ(!!)等々、
様々な製品がラインナップされる、興味深いシリーズです。
特に、アンプ類は、手のひらにのる様なサイズですが、
ずっしりと重く、メーカーのこだわりを感じる製品です。
レコードプレーヤーに多くのラインナップを誇る同社らしく、
当初よりフォノイコライザーが充実しているのも特徴。
そんなシリーズに、今回2機種のフォノイコライザーが新たに加わりました。
まずは上位モデル、Phono Box RS。
特徴的なのは、フロントパネルのノブ。
じつはこのノブで、入力インピーダンスを連続で可変できるのです。
その他にも、ゲインを3段階で変更可能。
通常のMC、高出力のMC(例えばaudio-technica AT-MONO3/LP)、MMと、
幅広いカートリッジに対応できます。
背面には、なんとバランス入力と出力まであるではありませんか!!
一部の高級レコードプレーヤーで採用例がありますが、本当に『何でも来い!』と言う感じです。
また、ドイツ語圏のメーカーらしく、今では珍しい入力容量の切替まで・・・。
さらに、一部の方の中ではすでに話題になっていますが、
RIAAカーブ以外に、DECCAカーブも搭載しています。
定価はOPENですが、想定売価は約14万円。
多機能ぶりを考えると、破格のプライスと言えるでしょう。
音は極めてニュートラル。
クリアーで雑味の少ない、現代的な音と言えます。
上記の様な多機能はいらない。と言う方には弟モデルも登場しました。
RSから、無段階インピーダンス切替、DECCAカーブとバランス入出力を省いた、
Phono Box DSです。
・・・って、十分に多機能ですね。
こちらも、定価はOPEN。想定売価は55,000円程との事です。
フロントのスイッチで、
インピーダンス、入力容量とゲインを簡単に切替できます。
どちらのモデルも、ブラックとシルバーの2色の仕上げから選んでいただけます。
内臓フォノイコライザーに物足りなさを感じはじめた方、
集めたカートリッジの数が多くなり、それぞれに最適な設定で聴きたい、とお思いの方。
この夏注目の新製品です。
製品の詳しい仕様は、メーカーHPをご覧ください。
http://naspecaudio.com/category/pro-ject-box-component/
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