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2013年7月10日水曜日

憧れのプリアンプ 『Mark Levinson No.32L』 中古入荷しました。

新型のトップモデル、No.52Lが登場したとはいえ、
その魅力が衰えることは、まだまだ無いといえる、
Mark Lvinson(マーク・レビンソン)のリファレンス・プリアンプ『No.32L』の、
中古品が入荷いたしました。



レビンソン・ユーザーには今更かとは思いますが、
同社のプリアンプを中心とした歴史を少々。

設立は1972年。(日本を代表するアンプブランド、Accuphaseと同い年です)

1973年に発表されたプリアンプ『LNP-2』で、
当時としては、驚異的な精度を誇るボリューム素子と
画期的なモジュールアンプを使用した先進的な回路と、
その高性能ぶりで一躍世界のトップブランドとして注目を浴びます。

翌年には、モジュールアンプを自社設計し、プリアンプ『JC-2』を発表しました。
モデル名のJCは、当時のレビンソンの中心技術者で、
アンプモジュールを設計した技術者『J.Curl』の頭文字からとられています。
このモデルが、その後のレビンソンの基本となり、
LNP-2にもこのモジュールが搭載され、LNP-2Lと進化していきます。
その後、モジュールはカード式に変更され、1980年代初頭まで続きます。

この世代の製品を、特に『OLD Levinson』と言うこともあります。
(ブランドの創設者マーク・レビンソンが直接陣頭指揮をとっていた時代でもあります)

1984年、現体制の基本となる、マドリガル社が設立されました。
先の技術を継承しつつ、モジュール形式から、
ワン・ボード上に全ての回路を置く形式へと、基本デザインの変更も進みます。

1988年、その後のレビンソンの名声を確実な物とする、歴史的名機『No.26L』が登場。
高性能プリアンプメーカーとして、ひとつの頂点を極めます。

そして、1990年。現在のプロダクツの基本となる『No.28L』が登場します。
ボリューム回路をバランス化する為に、今までの機械式可変抵抗を使用せずに、
抵抗素子を電子回路で切り替えると言う、画期的なボリュームを搭載しました。

ただし、既に完成していた技術の集大成である、歴史的名機『No.26L』の存在により、
早熟すぎる技術と、コンセプトを持つ『No.28L』は影に隠れてしましました。

が、1993年の『No.38L』、1994年の『No.38SL』の登場により、
その先進的なコンセプトが花開きます。

そして、1999年。
電子制御式ボリューム技術の集大成と言える『No.32L』が発表されます。
また、Mark Levinsonの歴史の中で、プリアンプとして初の『リファレンス』の称号が与えられました。
(パワーアンプは1994年に発売されたモノラルパワーNo.33Lが初代リファレンス)

筐体は2つに分かれており、
写真上部の表示部がある、いかにもプリアンプ的なデザインの筐体が、
電源とコントロール部となっています。

ケーブルの接続は、下部のボックスへ行ないます。


※No.32L背面 : 写りが悪くてすみません

ご覧の通り、左右独立のモノブロック構成。
電源供給も、左右独立となっています。

OLD世代はエネルギー感にあふれた音でしたが、
マドリガル時代になると、緻密さが時代を追うごとに前面に出てきます。
特に、No.32L以降の製品は、陰の描写力に優れ、より深みのある表現をします。

一体型として開発された弟モデルである、No.326Sはかなり頑張っていますが、
32Lと比べると、立体感の表現力では、やはり一歩届かないところがあります。

発売されて、時間も経ちましたが、
聴感上のS/N感の高さと、音の密度感は現代においてもトップレベルです。
緻密でありながら、晩秋をイメージさせるような透明感のある空間表現も魅力です。

発売当時の定価は3,360,000円(税込)の超高級機でしたが、
中古ならば、現実的な価格になってきました。

中古販売価格 1,400,000円(税込)
元箱、取説、リモコン等あり。
プリ部のシルバート塗装部に線上の細いキズ有りです。

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