私たちスタッフは、
機会があればメーカー等の試聴室に出かけたり、
メーカー等の方に店舗に来ていただいて、講習を受けさせていただく事があります。
昨日は夕方から、PCオーディオを中心としたファイル再生に関しての講習会。
通常のCD再生と、ファイル再生の違い。
それを知る事で、より高度なファイル再生の実現方法。
リッピングに関してや、その保存方法。
この頃話題の、バッファローの『DELA』を使用してのUSB-DACとの接続。
ハイレゾ音源と、リッピングデータの比較。
等々、約1時間ほどブラインドテストを含め色々と体験させて頂きました。
その中で、最も衝撃的だったのがこちら。
マイケル・ジャクソンのアルバム『Thriller(スリラー)』の中の1曲『Billie Jean』。
SONYのダウンロード配信サイト・mora(モーラ)でも176.4kHz/24bitのハイレゾ配信がされました。
が、今回聴いたのは、アメリカの配信サイトが、
『Sony Music Entertainment(SME)』から正式供給を受けて配信している『DSD2.8MHzデータ』。
おそらく、SACDソフトの発売初期に、
多くのアナログ音源からDSD化されたデータの1つと思われます。
SACDは、ディテール描写に優れる代わりに、
音の立ち上がりがナチュラルすぎて、リズムを強調したり音圧感を強めた音楽は、
その迫力と言うかキレが弱まってしまう、という傾向があると感じていました。
が、今回のDSDデータはそのような事が一切なし。
『Billie Jean』ってこんな音楽だったのか!!と衝撃を受けました。
迫りくるリズム。キレがありながら耳に刺さる様な不快感は全くありません。
広大な空間と、明確な定位。
空間すべてに音が満たされていながら、音像がボケる事はありません。
DSDデータという事は、全く伏せられて再生されたのですが、
今まで聴いた事が無い体験に、ただ茫然としてしまいました。
1999年のSACD発売の前の話になりますが、
SONYが、SACDとDSD録音の優位性を、多くのオーディオ販売店に知ってもらう為、
極秘に全国の有名販売店の経営陣、店長クラスを集めてデモを行いました。
時期的にもDVD-Audioとの規格争いの真っただ中でしたから。
もちろん、当時ペーペーだった自分は呼ばれていません。
そこでは、アナログマスター音源と、
DSDデータ、現在でいうハイレゾPCMデータ、アナログレコード、CD、そしてSACD。
これらの聴き比べを行ったそうです。
そこでの経験を、当時勤めていた会社の店長が戻ってきた際に、
『DSDはすごいぞ』
『アナログレコードが、マスターとあんなに違うとは思わなかった』
『マスター=DSD、SACDはそれより劣るが他のメディアと比べると一番近い』
と、興奮しながら話していたのを思い出しました。
もちろん『Billie Jean』のアナログマスターを聞いた事などある訳有りませんが、
私たちはまだまだ体験していない、驚異的な音楽体験をするチャンスが残されている。
その為の準備をしなくては・・・と強く思いました。
moraの関係者の方がこれを読んでいたら、お願いします。
ぜひ日本国内でも、アメリカと同等のDSDデータの配信を。
他の配信サイトに供給できるのであれば、国内だって可能なはずです。
間違いなく、マイケル・ジャクソンのアルバム『Thriller(スリラー)』は、キラーコンテンツになります。
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